6/27/2011

Cardiac Surgery Research Prize

各方面の方々より、更新の頻度が低い!とのお叱りをうけました。ほっといてよ!といいつつ嬉しいかぎりでございます。

というわけで、今回は先週末、われらがBaltimore Ravensの本拠地であるM&T Bank Stadiumで行われた、”Cardiac Surgery end of the year party”での出来事。これはCardiac Surgeryの2人のChief Residentを送別する会でもあり、家族も含め200人以上が集まり盛大に行われました。
Ravensファン歴1年のくせにかなり興奮して会場に入り、企画されていたStadium Tourで選手のLocker Roomに行けるのを今か今かと鼻息荒く待っていたときのこと。会場のDJの音楽が止まり、Cardiac Surgery Chief Prof.のDr. CameronがWelcome Speechを始めました。これが終わればいよいよStadium Tour!とおもったその時、Dr. CameronがMasaの名を呼んでいる声がする、、、。隣にいたGeorgeの顔を見ると、”Masa, congratulation!”と言っている!?
な、な、何と!数週間前に行われた"Cardiac Surgery Research Prize"のWinnerに選ばれました!!
ということで、1996年から続く歴史あるResearch Awardを受賞し、Johns Hopkins Cardiac Surgeryの歴史に日本人の名を刻み込んだのです!そして"Say something!"とDr. Cameronに言われ、「ありがとう!」堂々と震える声で、ちなみに足も震えながら、日本語で叫んでやりました!


その後のStadium Tourも満喫し、偉大なる妻に心から「1年間ありがとう!」と叫んだのでした。




Welcome SpeechをするDr. Cameron。この後、事件は起こった!


あこがれの#52 Ray LewisのLocker!

6/21/2011

留学する前に心配だったこと〜その2〜

USMLE; US medical licensing examinationのCS; clinical skillsというものがあります。要するにUS版OSCEです。
その為の予備校の講習会に参加した時、あるインド人から衝撃の事実を聞きました。「インドには10以上の公用語があるから、医学の教科書はすべて英語、もちろん授業も英語なんだ。」そりゃ英語上手だわ!


英語で苦労することは、留学前にある程度覚悟していましたが、実際には想像以上でした。特にOR/ICUでの英会話は、ほとんど意味不明でした。
そんなとき、偉大なる妻が言いました。「日本人同士で日本語で話したって、その人のことがよく分からない事があるでしょ。言葉が全てじゃないんじゃないの。」おっしゃる通りです!自分が如何に言葉に支配され、言葉で取り繕ったコミュニケーションをしていたことか!!
最近は、「上手に英語を話そう」ではなく、「下手な英語でしっかり伝えよう」と思えるようになってきました。


しかしやっぱり喋れるに越したことはない、、、。
英語が母国語として使用されていない44カ国・地域を対象にした英語力ランキングで、日本は14位だそうです(英語力が最も高かったのはノルウェーで、次いでオランダ、デンマーク、スウェーデン、フィンランドとなった。アジア地域では、マレーシアが最も高い9位で、続いて香港(12位)、韓国(13位)、台湾(25位)、中国(29位)など)。
あんなに学校で英語を勉強しているのに、どうして?


インド人の話を聞いて思うことは、「日本は市民レベルではあんまり国際的ではないなあ」ということ。
ああ、字幕なしで映画が楽しめる日は来るのだろうか?

6/16/2011

留学する前に心配だったこと〜その1〜

先月、子供たち(男女の双子)がUSAで4歳の誕生日を迎えました!
Pre-Schoolのお友達、仲良しの日本人のお友達、そして日本から自分の両親が参加し、楽しい誕生日会が出来ました。


留学する前には、自分のこと以上に、子供たちが楽しく暮らせるか心配でした。
しかし、渡米後数週間で、息子のFavoriteはウルトラマンからSpiderman・Batmanになり、娘はプリキュアからPrencess Auroraになりました。そして最近では、でてくる単語の半分以上が英語です
どうしてあげるのがいいのか、最初は全くの手探りで、夫婦でいろいろ悩んだ時期もありましたが、最近では、息子は「親友」、娘は「恋人」、That's it!
子供を見ていて、案外保守的な自分に気付いたりして、本当に親になるのは大変ですね!
親父、お袋、愛してるよ!












6/10/2011

My Research Work

Blogへの反響が結構あり、正直嬉しい!
なるほど、こうやってみんなBlogを頑張って更新するんだなあ。
そして、DeskのPCについに日本語入力ソフトをインストール、、、。完全にT2(Takeo Tedoriya)の思うツボのような気がする、、、。
で、今回は自分のしている研究について。


BlogのTitleにもあるように、Operation Room; OR (手術室)でのMonitoringがお仕事です。
Cardiac Anesthesiaとの臨床研究で、Themaは"Cerebral Autoregulation during Cardiopulmonary Bypass"でございます!


仕事内容はともかく、ORへ自由に出入り出来るのが外科医の自分にとっては何よりも魅力です。世界的に有名なDr. CameronのValve Sparing Operationが見学し放題!
朝は530amに起床し、630amの患者入室前にMonitoringの準備をします。術中Monitoringが終わったら、たまにICUで術後患者さんのMonitoringをします。そしてDataの解析。1日1件から2件のMonitoringを行います。手術室の予定は女心より変わりやすく、その日の朝に1件目がCancelということもよくあることです。しかし何が一番大変って、OR/ICUでのEnglishが分からないことったら!やっと最近分からないことがストレスに感じなくなってきました。


もちろんResearchの内容も魅力的で、自分としてはとっても気に入っています。この1年のClinical Dataの解析結果が出て、いよいよ自分メインでの学会発表、論文投稿の準備が始まりました。心臓外科の一流雑誌にFirst Authorとして自分の名前が載るためなら、冬の500amからマイナス10度の駐車場で雪かきしますよ!目指せ”Circulation”!!

6/09/2011

訳あって、Blog始めました。

Johns Hopkinsへ来て、1年が経ち、訳あってBlogを始めることになりました。
このBlogを見て、心臓外科に、そして海外留学へすこしでも興味をもってもらえれば、と思います。
ちなみにBlogのtitleは「手取屋岳夫の手術室」を参考にしました。手取屋岳夫は手術室で手術していますが、Masaはまだ手術室にいるだけなのが一番の違いです、、、。


記念すべき第1回目のテーマは、「留学する意味」、について。
自分にとっての留学の意味は、
1)アメリカで家族で生活する。
2)Johns Hopkinsの空気が吸える。
3)アメリカを感じ、本当にいろいろ考える。
4)自分が大したことないことに気付く。


1)については、アメリカ人が家族との時間を大切にしているかはよく分かりませんが、自分はアメリカに来て、家族との時間がとっても増えて、本当に良かったと感じています。2)は単なる自己満足ですが、Johns Hopkinsの素晴らしさを直に感じることが出来たことは、人生の宝になると既に確信しています。この単純なアホのような思い込みが、Happyに過ごすコツかもしれません。
3)はいろいろあるので、次の機会に。
そして4)が一番の留学の意味かもしれません。まず、自分がMinorityとして扱われます。これ自体が初めてでした。そして、当たり前ですが、Englishしか通じません。周りのみんなはとってもEnglishが上手です。この2つの要素だけでどういうことになるかというと、「何だお前は?」という目で見られ、気の利いた冗談でも言ってとり繕って仲良くなろうにも、、、。そして感じる無力感。正直数ヶ月間はDepression。これって日本のEasy Lifeしか知らなければ、間違いなく感じることはないことでした。「自分の心の芯を揺さぶる経験ができて、ホントに良かったね!」と妻は言います。彼女は間違ったことは言わないので、これは真実でしょう。


ということで、論文書いて業績!も大切な留学の意味だと思いますが、それだけじゃ無いと思うよ、というお話でした。といいつつも、論文書いて業績も大事!!教授、ちゃんとSTS meetingにAbstract 2題 submitしましたよ!