8/30/2014

ドナー臓器摘出

ドナーの臓器摘出、、、。
”Organ Harvest”とか”Procurement”と呼ばれる、移植の重要な仕事です。
実際に現場に行くまでは、”Jet機に乗って、何かカッコいい!”とか思っていました、、、。

初めての臓器摘出、、、。
コーディネイターから肺移植の連絡を受けて、興奮しながら病院から救急車で空港に!
ICE Boxを持ってJet機に乗り込み、いざTake Off!
そして、意気揚々とドナーのいる病院のORに到着!

しかし、そこは、”秩序なき外科医達の戦場”でした、、、。

ドナーがORに入室して、さあいよいよ手術開始!
と、気付くとそこには、外科医が計8人!
ドナーの心臓、肺、肝臓、膵臓、腎臓、、、。
それぞれの臓器を採りに、別々の病院から外科医がやって来ているのです!

それぞれのチームは、自分の摘出する臓器を少しでも良い状態で持ち帰るために必死!
8人の外科医が、肘で相手を押し退けてドナーに群がり、Scrub Nurseに一斉に器械をオーダー!
心臓チームと肺チームは心臓の切開ラインを巡り互いに牽制!
心臓チームと肝臓チームは下大静脈の切開を巡り一触即発!
仕舞いには、手術台の高さを巡って2つのチームが大喧嘩!
大動脈遮断してやっと一段落かと思いきや、今度は冷却用の氷の取り合い!

その後、何例も臓器摘出を経験し、最近ではすっかり”ふてぶてしさ”が板に付いてきたMasaでした。



8/09/2014

ICUの住人になる!

7月から始まった心肺移植・補助人工心臓フェロー、、、。
この1ヶ月は、初めて心臓外科研修を始めた10年前のような気分でした!

あの頃は、手術も術後管理も、全てが自分にとって”初体験”でした。
手術中は、何が起こっているのか見当も付かず、とにかく必死でハサミを握りしめていました。
術後は、毎日教科書を片手に、ICUで”住人”となって、患者のモニターとにらめっこしていました。
(脳外科の同期の桑名と、どっちがICUに居るか競っていたなあ、、、)

心移植、肺移植、そしてLVAD implantation、、、。
まさか10年経って、あの頃と同じ、この新鮮な気分を味わえるとは!!
特に、LVAD implantation の術後は、右心不全とPumpの管理に重点が置かれ、今までの左心不全の管理とは、全く違った視点と知識が求められます。

今週だけで、6例のLVAD implantation!
毎日教科書とノートを片手に、患者のモニターとLVADのモニターとにらめっこ!
これがやりたくて、これまでUSで苦労してきたんだろ!
Masa、37歳、もうあの頃のような無茶は出来ないけど、再び”ICUの住人”になってやろうじゃないか!!


HeartWareのControllerとMonitor
Alarmが鳴る度に、もうパニック状態!
LVAD Expertへの道のりは長いぜ、、、