USでは、7月が年度初め。新しいResidentやFellowらの登場です。
OR(手術室)で仕事をしているので、自分が出会うのは心臓外科と麻酔科Fellowです。
去年は来たばかりで、Fellowのことなど気にする余裕は当然ありませんでしたが、今年はいろいろおもしろいことに気付きます。
そのひとつに、先月までは麻酔科Fellowだった人が、Attendingになったケースがあります。
Cardiac Anesthesiology OfficeのBossのところに行くと、それまではFellow Room(3、4人の共同の部屋)にいた彼女が、Bossと同じ様な立派な一室に。聞くと、秘書もついた様でした。
その彼女の記念すべき一例目は、Redo sternotomy・Low EF・LVAD implantation (再手術・低心機能の人工補助心臓植込み手術)でした。要するに、麻酔科医としては、とっても大変な手術です。自分のMonitoringをしながら、そのうち誰かHelpに来るのだろう、と見ていましたが、結局最後まで彼女一人。新人ResidentとFellowに指示を出しながら、NO(一酸化酸素)・IABPを装着しICUへ帰室。その日、うちのBossはRoom Freeで、Officeで一日Desk Workをしていました。
USではFellowを終えればAttendingとして外科医も独り立ちします。当然誰でもAttendingになれるわけではありませんが、日本よりずっとはっきりしています。
心臓外科医として独り立ちするには?と日本の若手外科医に聞いたら、多くの若手外科医が、施設のトップになることだ、と答えるでしょう。
なぜなら、一つの施設に何人も独立した心臓外科医がいて、それぞれが責任をもって手術をする、などという文化が日本には無いからです、、、。
LVAD implantationの患者さんは翌日人工呼吸器を離脱し、術後monitoring中は雑談していました。